残業を減らすための施策は、昨今さまざまな企業で取り組まれています。一方で、いろんな施策はあるのに、なかなか残業時間が減らないと悩んでいる方もいるはずです。その場合、残業の原因を探るところからスタートする必要がありますが、一つの大きな理由に、業務フローの複雑化によって時間がかかってしまっていたりするケースがあります。業務フローの改善をするとなると、どこから手をつけたら良いかわからなくなってしまいますが、今回は、誰でも簡単に業務フローを見直せるシンプルな方法をご紹介します。
業務フロー図を作成して全体の流れを把握しよう
まずは、業務フローの全体像を把握するために、図式化します。この際「業務フロー図」と呼ばれる、複数の部門が持つ依存関係や担当領域をわかりやすく可視化できるツールを活用してみましょう。ゼロから作成すると時間がかかってしまいますが、Miroのようなオンラインホワイトボードツールが無料で提供している業務フロー図テンプレートを活用することで、初心者でも簡単に作成することができます。このテンプレートには、作図するために必要なフォーマットが用意されているため、中身を書き換えたり、アレンジしていくだけで色々なタイプの業務フローを整理することができます。
業務フロー図を作るメリットとは?
業務フロー図は、業務の発生地点とゴール地点を定めて、その間にどのような工程が含まれているのかを可視化することができます。普段、自分が担当する作業は、全体のフローの中でどの位置に該当しているのか、業務を連携していく過程で前後関係はどうなっているのか、ということが見えることで、どこにどれほどの時間がかかってるかということも明確になってきます。もし、自分にパスが回ってくる前のステップで時間を要してしまったり、スケジュールが変更されることが多いということが判明すれば、その状況を踏まえて自分のタスクの期限もハンドリングすることが可能です。
残業を減らすということを前提に業務フローを組み直してみる
全ての業務には目的があるため、闇雲に残業を理由にタスクを減らすことは建設的ではありません。しかし、業務フロー図を作ることで、どこかに無理なスケジュールが設定されていた場合は、そこを見直すことは可能です。例えば、午後15時以降にバトンが回ってくるようなタスクにもかかわらず、その日中に対応を完了させなければならないなどは、もちろん内容によりますが、フローとしてそのまま放置するのは持続的ではありません。どのタイミングで、誰からどのようにタスクが回ってくるのか、また自分が完了させたものは次にどうバトンタッチしてくのか、という流れを理解した上で、全体の連携タイミングを見直していくことで、無理のない業務フローを構築することができます。また、問題が起こってしまった場合、どこで発生したのかを素早く確認できることで、フローの見直しや再発防止の対策を考えることにも役立ちます。
残業を減らすという課題に対し、自分のタスク管理だけの見直しで終わらせるのではなく、業務フロー全体で改善ができないか、見直してみてはいかがでしょうか?
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